2017/05/27
「加計学園」
「 加計学園」劇場開演です。「加計学園」は、「籠池劇場」に続く「忖度」に関してのシリーズものです。
水戸黄門のような悪政を糾す劇ではなく、公平・公正であるべき行政と政治家とのあり方を投げかけた人が異常な言動として社会から葬られる気の毒な劇です。
この劇の舞台は愛媛県今治市です。
「加計学園」獣医学部の建設用地16.8ヘクタールは、36億7500万円で今治市より無償譲渡されました。
更に、「加計学園」は施設整備費として96億円の補助金を得ました。
理事長は、安倍首相と親しく、昭恵夫人は名誉園長です。
25日 劇の中心人物 前文部科学次官・前川喜平氏の記者会見です。
早期の加計学園・獣医学部新設を内閣府が「安倍総理の意向」として文科省に求めたとされる文書についてです。
前川氏は「確実に存在していた」と語りました。
これは、安倍総理と菅官房長官の所管する内閣府から文科省に「忖度」があり、利益誘導が行われた可能性があります。
政府側は、強い口調で文書の存在を否定しています。
ドラマは、2007年に遡ります。
2007年11月 愛媛県と今治市が獣医学部新設を求めて構造改革特区を初めて申請。
2015年度までに、計15回却下される。
2016年(昨年) 前川文部科学省前事務次官は首相官邸の和泉洋人首相補佐官に呼ばれ、特区での獣医学部の新設について協議。
2017年(今年)1月 文科省の告示で「国家戦略特区で18年4月に開校できる1校に限り認可する」との例外規定を加えて改正。
内閣府の藤原豊審議官が「総理のご意向」と文科省に伝えた記録文書が出回る。
国家戦略特区制度は、安倍首相が議長を務める諮問会議であり、トップダウンで規制緩和の実現を目指す制度です。
日本獣医師会は、獣医師全体としては不足していないとして獣医学部の新設に反対していました。
幕引きは安倍首相、菅官房長官など千両役者が揃っているだけに、田舎芝居で終わってほしくないと感じています。