2010/05/23
婚活の知恵
宮崎県の口蹄疫がマスコミを賑わしています。口蹄疫は、牛、豚など偶蹄類に感染するウイルス性の病気であり、家畜伝染病では最も伝染力が強く、空気感染もします。
治療法はない。
放置すれば通常発熱から2週間程で回復し、死亡率は低いが発達障害・不妊などの後遺症を残し、畜産業に大きな経済被害を与えるので、感染確認後は家畜伝染病予防法に基づき殺処分される。
食肉には問題はなく、人への感染はほぼないと言われています。
口蹄疫事件は終わりのない見えない事態に陥っていますが、学ぶ事があります。
「変に騒ぎ立てると必要以上に不安をかきたて、恥を掻く」と醜い人間のエゴから、国の初動対応が遅れたと感じています。
最近のニュースでは牛、豚合わせて約18万頭が殺処分されたと報道しています。
畜産農家は高齢者が多く、牛や豚を失った今、離農せざるを得ないと嘆いていて、生活不安が事件の拡大と共に、増加しています。
そこで、国が宮崎県の畜産農家へ、迅速に手厚い支援の手を差し伸べる事を希望します。
三重県に住む一人として気になる事があります。
松阪牛のことです。
世界に通用するブランド松阪牛は、飼育農家のほぼ4割が宮崎牛の素牛を購入して2年~3年飼育し、松阪牛として食肉販売しています。
この事から松阪牛の飼育農家は宮崎牛の入手が困難となり、少なくとも4割の素牛を宮崎県以外の地域から購入する必要があります。
肉質が柔らかく、甘味のある風味が特徴な松阪牛が失われるのではないかと心配です。
宮崎牛の口蹄疫事件は対岸の火事として見過ごす訳にはいかないと感じています。
市場原理と諦めず、松阪市近郊で種牛を育ててほしいものです。